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WeChat(微信)のラッキーマネー(紅包)で、フィギュア工場の宴会が大盛り上がり!?

世界最先端のキャッシュレス社会を築き上げて、あらゆる面で元気なお隣(中国)さん。 スマホがあれば全てが完結してしまうため、中国滞在時はおいらの財布はホテルでおネンネしています。

 

現金が使えないということはありませんが、お店側の「できれば電子マネーで決済してくれると楽なんだけどなー」感が年々増しています。 路肩の野菜売りのおっちゃんたちだって、スマホのQRコードを表示して「はい、野菜のお代はここに送金してね!」ってな具合です。

 

スマホ決済が当たり前になり過ぎちゃって、「勘定がピッタリだったら現金でもいいけど、100元札を渡されてもお釣りが出せないよー」的な社会になっています。

 

でもって今回は、スマホ決済の雄、WechatPay(微信支払)のラッキーマネー(紅包)について触れてみたいと思います。

 

大吉が経営するフィギュア工場

本ブログではほとんど触れていませんが、おいらは中国東莞市でフィギュア工場を経営しています。 ライセンシーキャラクターフィギュア(高級スタチュー)を生産する工場で、ほぼ全員が15年以上の職歴を持つ、スーパー職人集団です^^ 業界人じゃないと分かり辛い用語になりますが、ワーカーさん全てが高レベルのフィニッシャーです。

 

金型成型とマスキング塗装で未経験者でも簡単に生産できるプラスチックフィギュアと異なり、ポリストーンフィギュアの生産は相当な技術が要求されます。

 

ポリストーン業界において、優秀だと言われる工場を散々まわって吟味し、「ここなら大丈夫だろう!」という所で生産をしていたのが十数年前。 サンプル試作でOKを出したものと、量産品のクオリティが一致せず、散々悩まされました。

 

「サンプルを作る人は技術が高いフィニッシャーです。 量産はワーカーが行うので、品質が劣るのは当たり前です。 同じものを作れる工場なんか存在しません。 あなたが持ってきたデコマス(彩色サンプル)にしたって、作った人に二つ作らせてみてください。 絶対に同じものになりませんから!」と言われてしまうことの繰り返し・・・

 

最終的に下した結論が、「フィニッシャーレベルの技術を有した職人だけを集め、世界一クオリティの高いポリストーンフィギュア工場を自分でやろう」でした。 まー、色々と大変でしたが、その精神がしっかりと根付いた工場になったと確信しています。

 

フィギュア工場の宴会

そのフィギュア工場に、基本毎月、案件が重なると月2回訪れて仕事します。 はい、仕事ですよー、ここ重要!(笑)

 

そして2ヶ月に1回くらいのペースで、全ワーカーさんと宴会をします。 浴びるほど酒を飲まされます。 おいらの全体重の20%ほどは、きっとこの酒が血肉となってついたものです( *´艸`)

 

WeChat(微信)の工場グループを使って、全ワーカーさんに「宴会やるよー\(^o^)/」と通知。  


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工場の食堂を使ってもいいんだけど、そうするとコックや積極的に給仕してくれるであろう一部のワーカーさんが楽しめなくなっちゃう。 味付けも変わるし、たまに外食するのもいい憂さ晴らしになるのです。

 

東莞市の橋頭鎮や企石鎮は、びっくりするほど湘菜(湖南料理)だらけです。 地域的には粤菜(広東料理)になるのですが、探すのが大変なくらいです。 湖南省や江西省から働きに来ているワーカーさんがすごく多いからなのでしょう。 おいらの工場のワーカーさんも8割が湖南・江西出身です。

 

中国の学校は夏休みが長く(7月・8月の丸々2ヶ月というところが多い)、ワーカーさんの子どもたちがパパ・ママと過ごすために来ていたので、60人弱の大宴会となりました。

 

円卓5つの大広間を貸し切り、各テーブルに18品の中華料理をチョイス。 浴びるほどのお酒を添えて♪ あー、料理と宴会の写真は掲載できません。 酔っぱらってから何枚かパシャッたのですが、食い散らかされた料理に、酔っ払い中年たちのほろ酔い画像・・・ はい、カオスですね^^;

 

WeChatのラッキーマネーで、お小遣いの争奪戦

宴もたけなわとなった頃、WeChatでラッキーマネー(紅包)を投下することにしました。 ワーカーさんでスマホを持っていない人など一人もいません。 しかも中国でスマホを使っていて、WeChatを利用していない人などまず存在しません。

 

このラッキーマネー(紅包)という習慣、実に中国らしいです。 友だちであれば簡単に200元以内の送金ができるのですが、友だちでなくてもグループに参加している人であれば、簡単にラッキーマネーを配れます。 「LINEのグループに、お小遣いのバラマキ機能が付いたもの」という説明だと分かりやすいでしょうか? 


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開いたグループページで⊕のアイコンを押すと、メニューが開きます。 その中にラッキーマネーという項目がありますね。 花でデコレーションしておきました^^


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太っ腹なのか、ケチなのかは知りませんが、2,000元を38人のワーカーさんで奪い合ってもらうことにしました。 定めた同額(均包)を配ることもできますが、それだと盛り上がらないでしょ♪ 


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デビットカード機能を持つ銀行カードからの支払いか、WeChat内にある電子マネーかを選択します。 残高が不足していれば、もちろんどちらも使えません。。。


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6桁のパスワードを入力し、ラッキーマネーを投下\(^o^)/


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ラッキーマネーの争奪戦がスタートします!  あちこちで起こる歓声♪


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ほどなくして感謝の言葉やステッカーがグループチャットを席巻します。 全部貼り付けていたらキリがないので、一部だけペタっとな。

 

誰がどれだけ戦果を挙げたのかは、ラッキーマネーの履歴で参加した全員が見ることができます。 


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一番ラッキーさんだったのが101.51元、アンラッキーさんが5.15元という結果に。 かなりのバラツキがあります^^

 

大盛り上がりのラッキーマネー投下合戦

実はこのラッキーマネーのバラマキ、ここからが面白いことになります。 意図せず高額をゲットし、お酒も入って気持ちよくなっているワーカーさんは、もらった一部のお金で還元バラマキを始めるのです。

 

「雰囲気を楽しめ!」とばかりに、便乗してバラまく工場長や組長たち。 金額の多寡ではなく、その気持ちが嬉しい。 場も多いに盛り上がるし。 おいらのラッキーマネー受信履歴をペタっとな。

 


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中にはふざけて0.01元を同額(均包)設定でバラまいたり(ぅおっと、そんなヤツが3人もいるし・・・w)、配布する数量をわざと少なくして椅子取りゲームにしたり、0.88元(8は中国では好まれる数字)をみんなに配ったりと、楽しい時間が過ぎて行きます。

 

人間観察という意味でもすごく勉強になるのよ、これ。 普段は寡黙でコツコツと仕事をするワーカーさんが、こうした場では気風よくラッキーマネーをバラまいたり(しつこいですが金額の多寡ではありません)するのを目にすると、「やるなー、こいつ♪」とニヤニヤしながら見入っちゃいます。

 

しっかり管理しているけど、こうした場で絶対に自らの財布を開かない「ケチ」な組長もいます。 それも含めて個性です。 全員が同じでも面白くありません。 モノづくりに対して全員が一つの方向を向いていてくれさえすれば、おいらはそれで満足です。

 

ありゃー、これだと大吉いいヤツで終わる流れ!? 知ーらないっと\(^o^)/

 

チャンチャン^^/